みんなお馴染み、親愛なる隣人のスパイダーマンがヴィランに殺され、後に残ったのはヒーロー未満の男子高校生。
次元が歪みだした世界に立ち向かえるのか……⁉
目が離せないアニメーションが本作の魅力。
我ラメロはマーベル及びスパイダーマンファンではないが、さすがに見たいレベルのスゲー・アニメーションだった。
※字幕版で視聴
74/100
全ての画面がキャッチーでスタイリッシュ。
とにかくデフォルメとリアリティのセンスがエグいんだよな。。。
アート全体にグラフィティのエッセンスがあり、色彩もド派手なのにシーンごとにトーンが細かく変えられているからか、意外にも飽きずに見られる。
構図も工夫されてるしアクションの見せ方、お、おもしれ。。。
コミック風演出もキャラの仕草も細部まで神宿ってる。
色収差・版ズレのような効果がかわいいし、アニメーションだけで一生感動できる。
現代の”アニメーション”映画として正直最高傑作と思っている。
並行世界の個性的スパイダーマンが集まる今作。
ストーリーは王道でまとまっており、親子の絆としても高校生ヒーローの目覚めとしてもよく出来ている。
ヴィランもドック・オク、スコーピオン、キングピン、プラウラーとお祭り状態。
音楽の使い方もソークール。
特にプラウラーのチェイスシーン、咆哮のようなノイズがヤバ良過ぎる。。
……じゃあなぜこの点数なのか?
べた褒めの割りに点数低いと思われている頃だろう。
お答えしよう。
アメコミヒーロー物の中でもスパイダーマンは学生ヒーローということもあってか未熟な精神性が良くも悪くも特色なのだが、今作はひときわソレ。
マイルス・モラレス、感覚がふつうのガキなのであった。
ゆえにキャラとして全く魅力を感じない。
スパイダーマンの死(ヒーローの死)も軽く扱い過ぎているように感じる。
この世界のピーター・パーカーに対する喪失感をピーター・B・パーカーで埋めるという姑息な手を使ってはいるがマイルスがヒーローになることに納得感はない。
これまで繰り返されてきたスパイダーマンの物語を逆手にとって捻りを加えているが、そもそもマイルスの恋愛や孤独感、親子事情が王道すぎ、既視感があってどうも興味がわかないのだ。
スポット参加のスパイダーマン達もいいキャラしてるように見えるけど、主人公になったら薄味かもしれない。尺が足りないのか?
主人公キャラを集めてしまうとそれぞれの人生や悲劇が相対的に軽くなってしまう。
しかも同じような運命を背負っているメンツなので人生ドラマが被っているから特別感がない。
とにかくストーリーよりも気合の入ったアニメーションがおススメの一作なのだった。
スパイダーマンが事件を解決できるのはなぜ?戦闘センスはどうして上がるの?
→スパイダーセンスです
スパイダーマンがお喋りノリ野郎なのはなぜ?
→心の声がデカくなるからです
回答用意されてて草
続編の感想はこちら↓