まず断っておかなければいけないことがある。
筆者はマーベル及びスパイダーマンファンではない。
アンチでもないが、それらの方には不快な思いをさせる可能性があるのでブラウザバック推奨。
76/100点
開幕思うこと。
画面が目まぐるし過ぎる。
制作側が映像技術に酔っちゃってんじゃないの??
しばらく画面が煩いが、グウェンの心情が落ち着くまでの辛抱だ。
次に思うこと。
なんでスパイダーマンはどいつもお喋りクモ野郎なんだ?
戦闘中の軽口がとにかく多く、
舐めた態度がいけ好かないのであった。
他ヒーローに比べて幼い精神性が若年層の支持を集める…のだろうか??
我、クソガキ系が好きだった時期なんかないけどな。
ネガティブな印象が続くが、スパイダーバースの魅力は随一の画面力だ。
アート力はアニメーション映画の中でも群を抜いている。
多次元設定を活かしてキャラの画風が賑やかなのも面白いし、
どの場面で止めてもコンセプトアートだ。
特に最高だったのはムンバッタン、それと
マイルスが自分のアースに戻った雨のシーン。
音楽の使い方もうまい。
ストーリーはマーベルヒーロー物らしくヒーローの定義や存在意義、
自分の生活との両立の葛藤が描かれるわけだが、
前作(スパイダーマン:スパイダーバース)と大きく違ったのは物語に入り込めたこと。
「スパイダーバース」という存在が便宜上の呼び名を超え、
運命の重みをもった概念になったのに引き込まれた。
前作も現代アニメーションとして頂点に至った傑作と思っていたが、
今回はそこから更に作品として進んだ印象がある。
どうも興味の持てなかった主人公マイルス・モラレスに、
ようやく興味が湧いてきた。
それだけに、普通の15歳の感覚であるマイルスによって
スパイダーバースやカノン現象の重みを簡単に覆して欲しくないが、
最後に別アースのプラウラーを登場させたのが上手い。
ただのガキ過ぎるマイルスが全てのスパイダーマンの運命を変える存在であって欲しくないと思うこの気持ちを、
続編で上手く昇華してくることを期待している。